ギネスビールの缶はコロコロ音がするけど中身はどうなってるの?

缶のギネスビールグルメ

ビール好きの方なら既にご存知だと思いますが黒ビールで世界的に有名、代表的なものはやっぱりギネスビールでしょう。生で飲むのもかなり美味いビールだと思いますが、家飲みするなら缶になりますね。

このギネスの缶ビール、注ぐ際にコロコロと音がするのはご存知ですか?グラスに注ぐ際、缶の中にビール以外の何か固形物が入っているのがわかります。

この音の原因は何なのか、気になったので缶を開けてみました。

ピンポン玉のような白い樹脂のボール

缶を開けてみると、中には写真のような樹脂のボールが入っていました。

何の変哲もない普通の丸いボールですが、真ん中に窪みがあるのがわかりますね。

手に取ってみると、中は空洞になっているのがわかります。

この玉は何をしているのか

意味もなくこんなものを缶の中に入れる訳ありませんから、必ずなにか意味があるはずですから、ちょっと調べてみました。

上記リンクはギネスの本家サイトなので英語、またページを見るには年齢認証が必要ですが、本家サイトでのこの玉のもつ意味の紹介の記述は

The world famous Guinness widget uses an ingenious nitrogen filled capsule that surges with bubbles when the ring pull is opened – replicating the draught experience in a can.

“The widget uses an ingenious nitrogen filled capsule that surges with bubbles when the can is opened.”

https://www.guinness.com/en/our-craft/guinness-draught-can-ball/

この玉の名称はWidget(ウィジェット)と呼ぶようですね。

生ビールのギネスを再現している

要約すると、

この玉には窒素が封入されていて、缶を開けるとその窒素の効果で生ビールのギネスの泡を再現しているという事

のようです。

生で飲むギネスの泡は独特で、その注ぎ方も普通のビールとは違います。

注いだあと119.5秒待つ

バーカウンターで飲む際、自分の注文したギネスが生ビールサーバーから注がれるのを見ると、泡が上から下に降りていくのが見れます。

この泡の降りる様子が「カスケードショー」と呼ばれるもので、泡が落ち着くまでの間の119.5秒間をまずは目で楽しんでから、次にギネスそのものを楽しむというのがギネスの売りだそうです。

このカスケードショーを缶のギネスでも再現するために、このウィジェットが入っているという訳ですね。

ギネスと他のビールの違い

ギネスビール、飲んだ事がある方や見たことのある方はご存知でしょうが、ギネスは日本でも最近よく飲まれるようになってきた黒ビールですね。

その黒ビールの中でも世界的に一番有名なのがこのギネスかも知れませんね。

黒ビールは他のビール(黄色い色のもの)と違い、麦芽の色が黒いことからビールの色が黒くなっているという訳です。

ではギネスは何か特別なのでしょうか?

焙燥の温度が高い

一般的に黒ビールに使用される濃色麦芽は100°C以上で焙煎され、その温度や焙煎方法の違いで「カラメル麦芽」「クリスタル麦芽」「チョコレート麦芽」「黒麦芽」など様々な種類が存在します。

このギネスが設定している焙煎の温度は「232°C」で、この温度は「あと少し高いと麦芽が燃えてしまう」温度設定で、燃えるギリギリ手前の温度で焙煎し、それが香ばしさと深い味わいを生み出す秘訣となっているそうです。

上面発酵ビール

ビールには上面発酵と下面発酵と2種類のビールがあります。

日本で一般的に飲まれているラガーは下面発酵ビールですね。

その違いは以下のとおりです。

上面発酵ビールは、発酵が進むと麦汁の上部に酵母が浮き上がる性質の酵母を使ったビールです。発酵温度は15~20℃くらいで、ペールエール、スタウト、アルト、ヴァイツェンといったビールが上面発酵酵母を使って醸造されています。一方、下面発酵ビールは、上面発酵酵母とは逆に、発酵が進むにつれて、タンクの底の方に沈降していく酵母を使って醸造されています。発酵温度は約10℃で、日本のビールのほとんどは下面発酵酵母を使用しています。ラガービールの総称でもあり、ピルスナー、ミュンヘナーなどがあります。

https://www.sapporobeer.jp/support/customer/faq/0000000344/

ギネスビールにはこのような特徴があります。

ギネスブックもギネス

最初に知った時はかなり驚きましたが、様々な世界一の記録が掲載されているギネスブックも実はギネス社によって作られた本です。

ギネス世界記録の発行は、アイルランドビール会社ギネス醸造所の代表取締役だったサー・ヒュー・ビーバーが、仲間とアイルランド狩りに行った時狩りの獲物のうち、世界一速く飛べる鳥はヨーロッパムナグロライチョウか、という議論になり、これになかなか結論が出なかったためで、ビーバーがもしこういう事柄を集めて載せた本があれば評判になるのではないかと発想した。ロンドンで調査業務を行っていたノリス・マクワーターとロス・マクワーターに調査と出版が依頼され、1955年に「ギネスブック・オブ・レコーズ」の初版が発売された。2000年、ギネス醸造所から独立。これをきっかけに、タイトルを「ギネス・ワールド・レコーズ」に改称する。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%8D%E3%82%B9%E4%B8%96%E7%95%8C%E8%A8%98%E9%8C%B2

このような日常的にあるだろう議論から世界的なヒットを生む本を作るなんて、すごい発想の転換だと思います。

おわりに

ギネスビールの色々を少しだけ書きましたが、たったこれだけの情報でもちょっと飲んでみたくなりませんでしたか?

普段黒ビールを飲み慣れない方も、是非一度試してみてください。

イメージと違って、意外と美味しいかも知れませんよ!

タイトルとURLをコピーしました