WordPressやブログ作成、ブログの収益化などについて検索したり関連するSNSを眺めていると、これらの審査に合格しないと悩んでいる方が非常に多いことがわかります。
結論から言うとGoogleもAmazonも「これだけやれば通します」的な情報を開示していませんので、絶対に合格する必殺技みたいなものは存在しません。もしあったとしても、審査を行う中の人がそれを公表すると首が飛ぶでしょう。
審査基準が非公開ですから「これだけやれば絶対合格」とか「Adsense合格セミナー」みたいなのは、基本的には確約出来る根拠のない話ですから、お金を払って受ける必要があるかは疑問です。
復唱になりますが、これらの審査に合格する必殺技は存在しません。
ではどのように考えてサイトを作成すると良いのでしょうか。ASPの仕組みやAdsenseをどう見るのか、視点を変えてそれらを観察、分析した上で自分の立ち位置が分かると、自ずと答えが見えてきます。
この記事は特に厳しいと感じる方の多いAmazonアソシエイトとGoogle Adsenseに特化して書いています。
基本的な仕組みの理解
ブログを作成して広告を貼る。その広告がクリックされて契約に結びついた場合に収入が発生するのがAffiliate、広告がクリックされるだけで収益が発生するのがAdsense、ブログで収益を発生させる仕組みはこんな感じだということはこの記事をお読み頂いている皆様ご存知だと思います。
Google Adsenseの場合は表示されただけで収入が発生するものもありますが、基本はクリックされたら収益が発生する仕組み。
アフィリエイトはクリック型のものもありますが、基本は広告からリンクを辿って契約に結びついた場合に収益が発生する仕組みですね。
ブログに広告を設置したい場合、広告主である企業と直接契約する場合を除いて、広告を提供してくれる会社と契約する必要があります。
アフィリエイトの三者の関係を考える
ブログを訪れるユーザーの行動によって収益が発生するかどうかが決まるという仕組みはアドセンスもアフィリエイトも同じですが、このユーザーの行動を外してその仕組みを見ると、それぞれの関係は「広告主・代理店・サイトオーナー」のトライアングルになっています。
お金を払う側の広告主は代理店であるASPに、広告を載せてくれるブログを探す業務を代行してもらっている。
ASPは、ネット上に広告を出したい企業を探すことと、広告を掲載して収益を得たいサイトオーナーを探している。
サイトのオーナーは、広告から収益を得たいからASPと契約し、広告を出したい企業の広告案件を紹介してもらっている。
それぞれの望みが満たされればこの三者は互いに幸福になれる関係です。
基本的な話になりますが、この三者のうちASPと広告主は当然企業であり、ビジネスとしてそこに存在します。
プロブロガー以外、趣味で作るサイトであっても広告を設置する事は可能ですが、あくまでビジネスとして行われている関係の間に入っていく訳ですから、それなりの意識を持ってサイトを作る必要があります。
ASPの審査の大半が厳しくない理由
ASPは審査が厳しいところもありますが、基本的にはそれなりにサイトの体をなしていれば合格すると思います。
合格しやすいASPは、なぜサイトオーナーから申請されたらほぼOKという姿勢が取れるのでしょう?
契約に結びついた場合に収益が発生する仕組み
どんなサイトであれとにかく広告を貼ってもらって、そこからユーザーが広告主のサイトを訪れて契約に至った場合に、そこから得た利益の一部を広告を貼っていたサイト(利益が発生する原因となったサイト)へ還元するという仕組みですね。
新聞の折込広告を考えてみるとわかりますが、昔の広告ビジネスは30万部の広告を入れるなら幾らなんてふうに、配る件数によって金額が変わっていました。しかし現代のネット上の広告、特にアフィリエイトの場合はそれとは全く違いますね。
単純に、出来るだけ多くのブログ記事に広告を貼ってもらう方がユーザーに広告を見られる機会が増える。
だからどんどん広告を貼ってもらった方が良い訳です。
しかも広告が貼ってあるページが50万ページや100万ページであろうと、クリックから収益までの流れが発生しなかった場合広告主は1円も支払わなくても良い。
つまり「広告を貼るための広告料」は無料という事になります。
入金は広告主でなくASPから
収益が発生した場合、ブログ運営者が得るお金は契約しているASPから振り込まれます。これはまぁ人材派遣会社と同じような仕組みですね。
- 派遣社員としてA社で働く労働者
- 労働者の労働の対価を派遣会社に払うA社
- 労働の対価として労働者にに給料を払う派遣会社
労働者を派遣するという案件が発生した場合に派遣会社は利益を得る。
これと同じように広告のクリックから契約に結びついた利益はASPに支払われ、ASPの利益を差し引いた金額がサイトオーナーの得る収益になるという仕組みです。
機会が多ければ多いほど広告主のチャンスは増える
要は数の論理という事ですね。インターネット利用者の目につくチャンスが増えれば増えるほど収益につながるチャンスが増えるという事です。
この仕組みだと、審査を厳しくしてしまうと利益の発生機会が減ることに繋がりますので、審査は甘めになるということです。
Google Adsenseの場合
Google Adsenseの場合は、前述のように広告をクリックされるだけで利益が発生します。その代わりクリックした先で100万円の買い物をされたとしてもサイトオーナーには全く関係なく、広告クリックに対してのみ対価が支払われる仕組みです。
これを逆の立場で考えると、広告主は広告をクリックされただけでコストが掛かります。表示された回数でGoogleに費用を支払うものもあります。ですから先に述べたアフィリエイトのケースよりも一つの広告掲載に対するコストは高いという事になりますね。
こういった広告主のコストやリスクを知っておくこと、後に詳細を説明しますがこれもかなり重要です。
掲載する広告はサイトの内容に合わせて自動で選別している
アドセンスの審査を受ける場合は、最終的には恐らく人間がサイトをチェックして合否の判断を下していると思われますが、審査に合格したサイトが広告を掲載する場合、自動広告であろうと手動で設置した広告であろうと、どの広告が表示されるかは広告を掲載するページの内容と、ユーザーがどういった事に興味があるのかをコンピューターが分析して表示する広告が選別されています。
このように審査に通過したサイトであれば、コンピューターによって自動的に選別された広告が表示されるようになる。
後述しますがGoogleは広告主に対してサイトのクオリティを保証している、このことがGoogleの審査が厳しい原因ではと私は推測します。
Amazonアソシエイトは直接契約
Amazonアソシエイトはブログユーザーが契約を交わすと、Amazonが自社サイトで販売する製品をブログサイトでも同じようにリンクを貼って販売をする事になります。
皆さんご覧になられた事があるとは思いますが、例はこのような感じです。
余談ですが金額の大小に関わらずブログでお金を稼ぎたいと思うならこの本は必読ですよ。
ブランド力は驚異的
正直、私の作るこのブログの様な超弱小ブログの力など借りなくてもAmazonのブランド力は驚異的ですから黙っていても商品が売れるのは間違いないと思います。
ですから、中途半端な販路拡大などする必要は全く無く、むしろイメージダウンになるようなサイトに広告を貼られたら迷惑になるばかりで、逆に面倒が増えるだけだったらアソシエイトの仕組みを提供する必要はほとんどないと考えても良いでしょう。
提携するサイトから商品が売れた場合、たとえ数%であっても紹介料を支払う訳です。その紹介料はAmazonの利益から支払われる訳で、購入者はどこから買っても同じ価格です。
そんな仕組みですから審査が厳しくなって当然ですね。
Amazonアソシエイトの審査に関して、不合格になって気付いた点を記事にしていますので、気になる方はそちらも御覧下さい。
審査に合格するためのサイトの構成
これも対策を記載したブログによく書かれていることだと思いますが、審査に合格するために必ず作らなければいけないページがあります。
広告主の立場で考える
実はAdsenseやAmazonアソシエイトがはっきりと明言しているのは以下のプライバシーポリシーに関する表記のみ。
Amazonアソシエイトの場合は「このサイトはAmazonアソシエイトを使ってますよ」をサイトを訪れる人全てが見れるようにしておくこと。(リンク先”10.乙がアソシエイトであることの表示”を参照)
Google Adsenseの場合は「Cookieを使っていますよ」など。
このようにそれぞれ審査に合格するための必須の文言があります。
ですがこういった審査に関する記事でよく書かれている「このページがないと合格しない」の代表的な例、以下の項目に関しては公式サイトでは言及されていません。
- このサイトのオーナーは一体誰だ=プロフィール
- どこに何の情報があるのかひと目で分かる=サイトマップ
- サイトオーナーと連絡が取りたい=問い合わせフォーム
- 広告掲載に一部の個人情報を使ってることを明示する=プライバシーポリシー
ですが広告主の立場に立って「自社の広告が掲載されているサイトを見る」という行動を想定すると、上記4つのページは全て必要だという気がしませんか?
広告主にとってのサイトオーナーはビジネスを行う相手(広告の掲載先)ですから、自社広告を表示するサイトには一定の基準を設けてそれを満たしていることを望むはずです。
それが正しいと仮定するなら
- どんな人が書いた記事かわからない
- どういったコンテンツがあるのかひと目で分からない
- サイト管理者に連絡が取れない
こういったサイトに自社の広告が掲載されるのは望ましくないと考えるのではないでしょうか。
Googleが求める条件
Google Adsenseの審査に合格するためには、独自の資格要件をクリアする必要があります。
この中に書かれている要件も含めた上で、それ以外にも「これがあるとダメ」と思われる要素は
- 内容が薄く、オリジナリティに欠ける
- 事実と異なる記載が多い
- 誤字脱字が多い
- 明らかにコピペの記事
- 著作権に違反したコンテンツの掲載
- リンク切れがある
- 機能しないメニューやボタンがある
一般的に悩むのは1のオリジナリティ、独自コンテンツとは一体なんだという話ですね。
大学の論文の引用表記などもそうですが、今書いてる知識もいつかどこかで習ったり読んだりした話であるはずですから、基本的に自分が発明したもの以外は全部コピペなんじゃないかという事です。
ですがブログ記事に関しては、一般的に知られている知識に自分の視点で解釈を述べる、あまり知られていない便利な使い方を紹介するなど「自分の頭で考えた事」を書いていれば問題ないと思います。
2以降は、ある意味自分の文章を世界に発信する訳ですからこれくらいは最低限の常識と言えます。
書いてある事は嘘ばかり、誤字脱字のオンパレードで文章の多くがコピペ、画像や音楽などは著作権法に違反したパクリもの、サイトの構造は迷子になりそうなほどややこしく、リンク押したら404 not foundなんてサイトがあったとして、自分がもしお金を払って広告を打つ企業の立場だったら、もしGoogleがそんなサイトに自社の広告を貼っていたとすれば会社のイメージが悪くなる可能性もありますし、その低質なサイトに掲載した広告へお金は払いたくないと思うのが必然でしょう。
Googleは広告主に保証している?
Googleが広告を出す企業との契約を交わす場合、今の時代はターゲティング広告が基本ですから、化粧品の広告は化粧品のサイトを良く見ている、よく化粧品を買っているユーザーに対して広告が表示される仕組みですね。不動産広告や車の広告、すべての広告が基本的には「クリックする確率の高いユーザー」へ広告を配信しています。
このような仕組みから考えられるのは、Google側としてはやはり責任を持ってお客様の広告を然るべきサイト(ユーザー)へ配信する必要があります。広告を出す側は自分の会社の商品を宣伝するサイト、サービスを宣伝するサイトが適切であるかどうかはGoogleに任せている訳ですから、その責任を負うGoogleはサイトへの審査を厳しくするのは当然でしょう。
そういった点を踏まえて、Googleアドセンスの審査に合格するためには何が必要でしょうか。
先に述べた「3者のうち自分を除いた2者」の立場を落ち着いて考えれば自ずと見えてきませんか?
審査の基準まとめ
最後にこれまでの説明をまとめたいと思います。
これをクリアしていれば必ず合格できるという保証はありません。しかしせめてこれだけはクリアしておかないと落ちる確率が高いということは間違いないと私は思います。
私はAmazonアソシエイトは一発合格(かなり前で審査が今より緩かったと思う)でしたが、Google Adsenseの最初の申請は4回ほど落ちました。申込みから返信までの時間が決まっていませんから、合否の連絡を待つ時間はほんと落ち着かないものでした。
ですから皆さんもそんな時間を過ごさなくても良いように、審査の申請をする前に自分のサイトとこの条件を照らし合わせてしっかりと分析、各要素を満たしているかどうか確認してから申し込むようにすると良いかと思います。
これから審査に挑戦する方皆さんの合格を祈っています。頑張って下さい!